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TONA3ヶ月先物ウォッチ2025年9月8日

TONA3ヶ月先物とは

TONA(Tokyo Overnight Average Rate)とは、日本の金融機関がコール市場で無担保の短期資金を貸し借りする際に適用される金利だ。現在の日本の無リスク利子率の代表的な指標である。TONA3ヶ月先物というのは、各限月に対応する3か月間の無担保コール翌日物平均(TONA)の単純平均(=フェデラルファンド先物の日本版のようなもの)を清算対象とする先物である。重要なのは、市場が将来の金利をどのように考えているかをTONA3ヶ月先物の金利から知ることが出来るということだ。

TONA3ヶ月先物2025年9月8日時点

TONA3ヶ月先物は現在から5年先までの商品が東京金融取引所に上場されて取引されている。上の図の横軸が限月である。限月というのは先物の取引の満期となる時点のことである。縦軸が金利である。それぞれの限月から3ヶ月間のTONAの平均(の期待)が縦軸に表されている。

現在の政策金利0.5%を反映して、2025年6月のTONA3ヶ月先物金利は0.5%の近辺にある。図を見てみると一年後の2026年6月のTONA3ヶ月先物金利は0.75%を超えている。これは市場が日銀の次の利上げの時期の平均をこのあたりだと見ているということである。

横軸を右に進んでいくと金利は1.3%周辺に向かって上昇していっている。今後5年間で政策金利が1.3%前後に収束すると市場は見ている訳だ。

おまけ

将来の金利がどう動くかは分からないと言えば分からないのだが、このような金利先物市場での取引からどのように推移すると見られているのかについてはある程度知ることが出来る。だから、住宅ローンの変動金利がどれくらいの水準になりそうかなども、このようなデータから予想することが可能である。

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